古きを温めて新しくを知る
昨日は久しぶりに何もない休日だったので、本屋に行ってきました。
自分の中での本屋はインスピレーションと色々なインプットを貰えるので、欲しい本がなくてもスキあらば行ってしまうパワースポットです。
特別、何かの本が欲しかった訳ではなかったのですが、パラパラっとめくった本に武田信玄の事が書かれていて、今の自分にはとても響く言葉が書いてあったので紹介します。
そもそも武田信玄とは?
武田信玄といえば、戦国大名の中でも最強軍団との呼び名も高く、戦上手としての理解というのが一般的だと思いますが、一方で領国経営にも力を注いでいた人物と言われています。
具体的には、金山開拓、開墾事業、法度を定めたり領国内の整備にも積極的に取り組んでいたようです。
戦も上手く、領国経営にも熱心。
今風に言えば、マルチな手腕を振るう敏腕経営者といった感じでしょうか。
そんな武田信玄が残した名言は数々あるのですが、その中で自分がとても響いた言葉がこの言葉です。
「我、人を使うにあらず、その業を使うにあり」と言っています。
これは、
そもそも人を使うという考え自体が思い上がった考えであると説いてます。
この言葉の真意として、人には人の特性が存在するため、その人の特性を尊重し、その人が持っている力・技能を最大限に活用しようという考えになります。
また、この言葉以外にも
「渋柿は渋柿として使え。接木をして甘くすることなど小細工である。」
この言葉も単純明快で、人の活用についての的を得ている素晴らしい例えですね。
要は、
甘くない渋柿にも良さがあり、この渋柿を無理に甘くする必要はないと言っています。
甘いから良い、渋いからダメではなく、甘柿も渋柿もその長所を生かすことが大切だという、適材適所の考え方を分かりやすく表していると思います。
組織においてはまさにこの考えが適応されると感じています。
弊社も、積極的に採用を進めてきた結果、様々な個性が集まってきました。
少人数のうちは、一人の声が全員に届くため意識の統一が容易でしたが、人が集まることでたくさんの感性が集まり、結果的には組織としての統率の難易度は上がってきています。
そのため集団組織においては、一人ひとりの個性を尊重し、その個性が活きる環境を用意し、目指すべき目標を共有することが組織経営の本質なのではないかと感じたわけです。
僕はあまり歴史には詳しくはありませんが、今から400年以上も前の歴史上の人物がこのような事を説いているというのは、驚きとともに、400年前も400年後も組織については同じような課題や考え方があるのだと妙な親近感と安心感を持ちました。
ちなみに、この言葉が書かれた本は買ってません。